SportsLifeDesignIwamizawa’s diary

Sports Life Design Iwamizawaは北海道岩見沢市で活動する、総合型地域スポーツクラブです。北海道教育大学岩見沢校と連携を提携し、スポーツを活用した街づくり人づくりを行います。

うめ先生 勉強している  の巻

Sports Life Design Iwamizawa の活動に参加してくださっている皆様,

あけましておめでとうございます.2019年もどうぞよろしくお願い致します.

 

 

僕がドイツに来てからもう4ヶ月が経ちました.早すぎて僕自身とても驚いています.ドイツの年越しはみんなが花火を持って外で打ち上げます.除夜の鐘とは程遠い年越しとなりました.

 

 

保護者の皆様も,子どもたちもお元気でしょうか.北海道は昨年大きな地震もあって大変な年になったことと思います.

今年は大きな災害もなく,皆様が元気で、クラブの活動にどんどん参加してくださることをお待ちしています.

 

さて、今回僕がこのブログを通して、皆様に伝えたいのは、「スポーツクラブってなんだ?」ということです.実際、僕もドイツに来るまではスポーツクラブの活動に参加していながらよく知りませんでした.

 

 

ドイツには部活動というものがほとんどなく、子どもたちは学校が終わればクラブに行きます.小学生や中学生,中には大人(おじいちゃんやおばあちゃん)たちまで幅広い年代の人たちがクラブに行きます.日本ではなかなか馴染みのないことですよね.

 

 

僕が先日サッカーブンデスリーガ2部(香川真司選手や長谷部誠選手がプレーしているのがブンデスリーガ1部です。)の試合を見に行った時のことです.この日は,僕が住んでいるハイデルベルグの隣町のクラブチーム,SVザントハウゼンの試合でした.SVザントハウゼンハイデルベルクの郊外にある田舎町のクラブです.ちなみにザントハウゼンだけだと,人口は15,000人ですが,そんな小さい町のクラブも1916年から今まで100年以上の歴史があります.

 

 

もちろんブンデスリーガ2部ともなれば,クラブがスタジアムを持っているのですが、観客席は何度も継ぎ足していて、プロのスタジアム??と疑ってしまうようなものでした.札幌ドームとは程遠いものです.

 

 

 

試合が始まる頃にはすでに満席になっていました.ザントハウゼンは今年とても苦しんでいて下位をさまよっていましたが、それでもファンは熱い声援を送っていました.ファンの多くはザントハウゼンの服,帽子などを身にまとっています.そしてザントハウゼンの選手が良いプレーをすると後ろを振り返って,同じファンに喜びを訴え,相手がいいプレーをするとブーイングをします.ファンの応援は日本では聞いたことのない地鳴りのような迫力でした.

 

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試合が終わると選手が家族やガールフレンド,ファンとハグをするシーンも見ることできました.家族のようなクラブだな,こんなクラブだったら選手も指導者も見ているファンもみんなが楽しいんだろうなと見ていて感じました.

 

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ドイツの多くのスポーツクラブは,幼児,小学生,中学生,高校生,大学生,プロのトップチーム,大人のチーム,というように多くのカテゴリーを抱えています.そして多くの子どもたちがそのクラブとともに長い時間を過ごします.小さい頃から所属しているクラブには愛着が湧いていくのでしょう.多くの大学生やトップチームの選手が自分たちのクラブの子どもたちを指導しています.

 

そんな風にしてドイツのクラブの多くが長い歴史を積み重ねてきたのです.クラブは一つの家族のようにして成り立っているのです.

だからクラブのファンは,みんな試合の時に地鳴りのような迫力ある声援を送るのです.

 

 

 

では,日本のクラブはどうなのでしょうか.

一概には言えませんが,ドイツと違う部分は大きくあると感じます.

 

僕も小学校の時は,サッカーのスポーツ少年団に通っていました.少年団に入っている子どもは30人から40人くらいでした.事務作業は少年団の保護者が行っており,僕の両親も長い間,ボランティアで会計業務などを行なっていました.どうしても全てがほぼボランティアとなると,子どもが減ってきたり,手伝える保護者がいなかったりすると維持することができません.また,月謝制の少年団でしたが,運営費を除くと指導者に支払われる謝金はほとんどありませんでした.僕の小学校の時の少年団は僕の弟の世代で無くなっていまい,多くの子どもがサッカーをやめてしまいました.

 

 

 ドイツのクラブには様々なカテゴリーの人たちがスポーツを同じ場所で楽しんでいます.確かに指導者は生活できるほどの賃金をもらってはいませんが,子どもたちにスポーツを教えることを生きがいとしていて,負担には感じていません.なぜなら,そのスポーツが好きで,子どもたちが好きで,何より自分のクラブが好きだというクラブへの愛着が根底にはあるからです.

 

 

ドイツのクラブ会員はクラブを自分の家族のように思い,大切にしています.僕は日本でもそのような場所があればいいなと思います.1人でも多くの人が家族になり,そんな家族を大切にしたいと思っています.

 

 

子どもたちから,保護者の皆様からドイツについて聞いてみたいことなどがあれば,いつでもメッセージをお待ちしております!

 

学生スタッフ 梅村